2026年10月17日(土)・18日(日)の山梨県は、何を観るかと同じくらい、どこで過ごすかが楽しみになる週末です。甲府では歴史ある住宅で現代アートと出会い、山中湖では17日の夜に花火と光の作品を体験。北杜では、17日から翌朝にかけて森の音楽フェスが初開催されます。
日中の鑑賞に出かけるか、湖畔の一夜を予約するか、泊まりの支度をして音楽に浸るか。三つはそれぞれ距離も過ごし方も違うので、今週末の主役を一つ決めてみてください。
古い家に、新しい作品がやってくる。甲府の富士山芸術祭
美術館で作品を観るとき、ふだんは背景に退いている壁や窓。もし会場そのものが歴史を重ねた家だったら、作品との出会い方も変わりそうです。
10月17日に始まる「富士山芸術祭2026」。甲府でこの週末に訪ねられる会場は、善光寺町の富岡家住宅です。会期は11月8日まで、10時〜17時、最終入館16時30分。会場テーマは「出会い」で、12人の作家が参加します。2026年の会場案内
富岡家住宅は、山梨の近代化に関わった富岡敬明の本邸。山梨県の観光案内でも、国内最古級の擬洋風住宅として紹介されています。建物だけを見学する日とは違い、その空間でいまの表現に触れられるのが、この芸術祭の面白さです。建物についての県公式解説
富岡家住宅に出展する岡本直浩さんは、2026年の公式作家紹介で、桃畑での農作業と、長い時間をかけて育った木を彫る制作とを結びつけて語っています。同じ会場のかねおやあつしさんは、かぎ針編みで立体をつくる作家。素材がどこから来て、どんな時間を経てここにあるのか。そんなことを考えながら眺めると、古い家の中で作品を見る意味も深まりそうです。作家自身の言葉と制作背景
富岡家住宅の入場は、パスポートなしで800円。複数の会場に出かけたい方には、前売2,500円・当日2,800円の共通パスポートがあります。芸術祭全体は11月15日までですが、会場ごとに開催日が異なり、甲斐善光寺やART SPACE 夢の展示は10月31日から。今週末は富岡家住宅を目指し、その先の鑑賞は日を改めて計画するのがよさそうです。料金を掲載した公式案内
花火が終わったあとにも、光を楽しむ。山中湖の一夜
空に開く花火を見上げたあと、視線を会場へ戻す。そこにもう一つ、光の作品が待っている。17日に山中湖交流プラザきららで開かれる「IMMERSIVE HANABI MAGIC × AKIRA HASEGAWA」は、そんな時間を提案しています。
花火を担うのはマルゴーと齊木煙火本店。さらに、長谷川章さんの「デジタル掛軸」が加わります。開場は12時、打ち上げは18時30分。現時点の予定では、花火とプロジェクションマッピングの後、19時30分からデジタル掛軸を会場に投影する構成です。夜空だけでなく、自分がいる場所にも目を向けたくなる組合せです。公式プログラム
この催しの前身にあたるHANABI MAGICは、2026年5月30日に初開催されました。主催者が公式サイトに寄せた振り返りには、観客の反応に手応えを感じたことと、運営面で課題が見えたことの両方が記されています。寄せられた意見を次の開催設計に生かし、今回は花火と投影を組み合わせる。新しい催しを一度で完成形とせず、つくり直していく姿勢にも注目したい一夜です。
C席は1人6,000円で、配布されるレジャーシートを使う自由観覧エリア。車の場合は別途3,000円の駐車券が必要で、駐車場の当日受付はありません。チケットと移動手段は一緒に準備を。雨天決行・荒天中止、順延なしです。構成や時刻は変更予定を含むため、出発前に公式の最新案内を確認し、湖畔で夜まで過ごせる防寒着も持って出かけましょう。
白州の森で、音の選び手に耳を澄ます。SOMA初開催
お気に入りのアーティストを目当てにするフェスも楽しいけれど、まだ知らない一曲との出会いを楽しみに出かける日があってもいい。北杜市のヴィレッジ白州で初開催される「SOMA 2026」は、音楽だけでなく、音響や空間のつくり方にも力を入れた野外フェスです。
開催は17日から18日。会場は標高1,130メートルの森にあり、ライブにはMFS、ziproom、It's US!!!!などが出演します。主催者の掲載案内では、音響を全面的に手がけるのは、エアストリームを改造した移動式ディスコ「PANORAMA DISCO」。大きな音を鳴らす場所を用意するだけでなく、音からその場をつくるという考え方が示されています。主催者掲載の開催案内
特に気になるのが、レコードショップによるリスニング会です。買い付けをしてきた人の選曲を、その場で聴く。名前を知っている曲かどうかより、「この一枚のどこに惹かれたのだろう」と耳を向ける楽しみがあります。ライブで気持ちが高まる時間と、選曲をじっくり味わう時間。その両方を森の中で過ごせるのが、この新しいフェスの入口になりそうです。
開場は17日9時、開演11時、終演は18日11時予定。一般チケットは13,000円で、テントサイト券は別途3,000円です。日帰りの催しとは違い、夜を越える装備と帰路まで考えて計画を立てたいところ。会場付近は電波が弱いため、入場時に見せるチケットのスクリーンショットと本人確認書類の用意も案内されています。天候時の扱いや宿泊条件は、購入前に公式販売ページで確認してください。開催時間と会場の紹介






